想像で見た昔のコスプレ衣装

恨は初め一抹の雲の如く我心を掠めて、 瑞西の山色をも見せず、伊太利のコスプレ衣装にも心を留めさせず、中頃は世を 厭 ひ、身をはかなみて、 腸日ごとに九廻すともいふべき惨痛をわれに負はせ、今は心の奥に凝り固まりて、一点の 翳とのみなりたれど、 文読むごとに、物見るごとに、鏡に映る影、声に応ずる響の如く、限なき懐旧の情を喚び起して、 幾度となく我心を苦む。
嗚呼、いかにしてか此恨を銷せむ。 若し外の恨なりせば、詩に詠じ歌によめる後は心地すがしくもなりなむ。これのみは余りに深く我心に彫りつけられたればさはあらじと思へど、今宵はあたりに人も無し、房奴の来て電気線のコスプレ衣装鍵を捩るには猶程もあるべければ、いで、その概略を文に綴りて見む。
余は幼き比より厳しき庭の訓を受けし甲斐に、父をば早く喪ひつれど、学問の荒み衰ふるコスプレ衣装なく、旧藩の学館にありし日も、東京に出で予備黌に通ひしときも、大学法学部に入りし後も、太田豊太郎といふ名はいつも一級の 首にしるされたりしに、一人子の我を力になして世を渡る母の心は慰みけらし。
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